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ファクタリングの手数料の相場はどのくらい?手数料を決める要因や安く抑えるポイントを解説

最終更新日:2023年08月23日

近年、ファクタリングを活用して資金調達を行う企業が増えています。ファクタリングには売掛金を早期に現金化できる、信用情報に影響しないなどといったメリットがあります。しかしファクタリングの利用には手数料が発生するため、人によっては懸念となることもあるでしょう。

本記事ではファクタリングの手数料について内訳や相場、手数料を決める要因、手数料を安く押さえるポイントなどについて解説していきます。

ファクタリングの手数料の内訳

ファクタリングの手数料の内訳には以下のものがあります。

● 掛け目
ファクタリングにおける掛け目とは担保に対する現金化できる割合のことです。回収リスクが高いと判断されると掛け目は小さく、低いと判断されれば大きくなります。売掛債権の回収後、利用者には掛け目で減額された分が返還されるのが一般的です。

またファクタリングの一般的な掛け目はおおよそ70~90%になります。ファクタリングの種類や売掛先の信用力などによって異なります。

● 買取手数料
ファクタリング時に必要となる手数料です。

● 印紙代
印紙税法で定められた課税対象となる文書の作成時には印紙税が発生します。ファクタリングの取引においても契約書を作成しますが、1万円以上の取引となる際には課税の対象となります。1万円以上の取引において印紙代は一律200円です。

● 交通費
ファクタリング会社に出向く際の交通費です。ファクタリング会社が近辺にあまりなく、かつ交通費を懸念されている方は面談の必要なく契約でき、郵送契約が可能なファクタリング会社を選ぶのがおすすめです。

● 振込手数料
売掛債権の買取代金を指定口座に入金する際には振込手数料が発生します。振込手数料は利用者が負担する場合とファクタリング会社が負担する場合があります。

● 債権譲渡登記費用
債権譲渡登記とは売掛債権の所在が移ったことを証明する手続きです。債権譲渡登記費用はその際にかかる「登録免許税」という費用のことです。登記を行う場合は司法書士へ依頼して手続きをします。

2社間ファクタリングにおいてはトラブルを避けるため、必要とされるケースが多いですが、債権譲渡登記は必須ではないため、留保することもできます。必要に応じて債権譲渡登記の留保が可能なファクタリング会社を選ぶとよいでしょう。

また、3社間ファクタリングは売掛先を含めてファクタリング会社と契約するため、債務者への通知と債務者からの承諾という要件を満たしています。そのため債権譲渡登記を行う必要はありません。

ファクタリングの手数料の相場

ファクタリングの手数料の相場は2社間ファクタリングか3社間ファクタリングかで異なります。2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの相場は以下のとおりです。

● 2社間ファクタリングは10~30%
● 3社間ファクタリングは1~9%

それぞれについて詳しく解説していきます。

2社間ファクタリングは10~30%

2社間ファクタリングとは利用者とファクタリング会社の間で契約が完了する取引です。利用者は売掛先に対して売掛債権の譲渡について相談する必要はありません。

ただしファクタリング会社によって手数料は異なりますが、相場は売掛金の10〜30%程度と、3社間ファクタリングよりも高めに設定されています。

利用者が売掛金を回収した際にファクタリング会社に支払わないケースや架空の売掛金であるケースがあり、ファクタリング会社にとっては未回収リスクが高いためです。

3社間ファクタリングは1~9%

3社間ファクタリングは利用者、ファクタリング会社、売掛先の3社間で行われる取引です。この取引では売掛金をファクタリング会社に譲渡する旨が売掛先に通知され、売掛金の支払いは、売掛先からファクタリング会社に直接行われます。

ファクタリング会社は利用者を通さずに売掛先から資金を直接回収できるため、未回収のリスクが低くなります。そのため3社間ファクタリングにかかる手数料の相場は売掛金の1〜9%程度と、2社間ファクタリングよりも低く設定されています。

ファクタリングの手数料を決める2つの要因

前述のようにファクタリングの手数料は一律ではありません。それではどのようにして手数料が決まるのでしょうか。

ファクタリングの手数料を決める要因として以下の2つが挙げられます。

● 売掛金の信用性
● 売掛金の額

それぞれについて詳しく解説していきます。

1.売掛先の信用性

ファクタリングは利用者の売掛先から売掛金を回収できなければ、赤字になるサービスです。そのため、ファクタリング会社は利用者の売掛先について与信調査を行います。

調査の結果、未回収のリスクが高いと判断されると、取引を断られることもあるでしょう。また取引を行えたとしても、手数料は割高に設定されます。

2.売掛金の額

ファクタリング会社にとって少額の売掛金よりも、大きな金額の売掛金の方が魅力的です。少額の案件をいくつも契約して利益を出すよりも、1つの高額な案件の方が効率的に利益を上げることができるからです。そのため、売掛金の額が上がるごとに手数料を低く設定するファクタリング会社がほとんどです。

ただし高額であっても未回収のリスクが高い場合は、未回収となった際に生じる損失が大きいことが懸念されるため敬遠されがちです。

ファクタリングの手数料を安く抑えるポイント

ファクタリングを利用する際に手数料を意識するかどうかによって手元に入る金額が大きく変わります。

ファクタリングの手数料を安く抑えるポイントは以下の2つです。

● 複数のファクタリング会社で見積りをとる
● 取引先やファクタリング会社との信用性を高める

それぞれについて詳しく解説していきます。

複数のファクタリング会社で見積りをとる

ファクタリングの手数料は法律で定められているわけではありません。各社がそれぞれ独自に異なる手数料を設定しています。

そのため複数のファクタリング会社で見積もりを取り比較した上で、自社にとってベストなファクタリング会社を選択するとよいでしょう。

面談時に相見積りをしている旨や、他社で提示されている見積もり金額などを伝えることで手数料を優遇してもらえる場合もあります。

取引先やファクタリング会社との信用性を高める

ファクタリング会社は利用者と売掛先、両方の信用性を重視しています。売掛先との取引期間が長く、かつ売掛先が安定した経営を長期的に行っている企業であれば信用性は高いと判断される傾向です。

また利用者自身の信用性も審査対象となります。ファクタリング会社から信用してもらうにも状況を正直に話すことはもちろん、ビジネスパーソンとしての常識を踏まえた言動を心掛けるようにしてください。

まとめ

ファクタリングは最短即日で売掛金を現金化できるため、急に現金が必要になった際に利用する選択肢の一つです。審査基準が銀行の融資よりも柔軟なので、金融機関では融資を受けることが難しい場合でも資金の調達できる可能性が高いでしょう。

ただしファクタリングの利用には手数料がかかります。円滑に資金調達をするためにも、手数料の内訳や相場を把握した上で、手数料を安くするポイントを押さえて上手にファクタリングを利用しましょう。

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