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資金繰りが苦しいときにできる対処法とは? 資金調達方法や相談先について解説

最終更新日:2024年04月08日

順調に資金繰りできるのが経営の理想ですが、資金繰りが苦しくなってしまう可能性はどの企業にもあります。資金繰りが悪化してしまった場合、倒産のリスクを避けるためには、できるだけ早い段階で対処しなければなりません。具体的にどのような対処法を取ればよいのでしょうか。

本記事では資金繰りに悩んでいる方のために、資金繰りが苦しいときにできる対処法や資金調達方法、相談先、資金繰りが苦しくてもやってはいけないことなどについて解説します。本記事を参考にし、経営状態の改善を目指しましょう。

今すぐ取り組める! 資金繰りが苦しいときの対処法

資金繰りが苦しくなったら、それ以上経営状態を悪化させないために取り組みたいことがいくつかあります。資金繰りを改善するのに効果的な対処法をいくつかご紹介するので、まずは自社でできることから取り組んでいきましょう。

取引先に売掛金に関する交渉をする

資金繰りが苦しいときの基本方針は「回収を早めて、支払いは遅くすること」です。

未回収の売掛金がある場合は、早めに支払ってもらえないか取引先に交渉してみましょう。ただし、取引先と良好な関係を続けていくためにも、あまりにも常識からかけ離れた交渉をするのは望ましくありません。業界の平均的な範囲内で、慎重に交渉することが大切です。

取引先にとってもメリットのある交渉とするために、割引の提案なども検討するとよいでしょう。

支払いスケジュールを見直す

資金繰りが苦しいときは、支払いスケジュールの見直しも大切です。

支払いはそれぞれ期日までに行うのが理想ですが、資金繰りが苦しいときは支払いの優先順位を決めることも大切です。支払いの期日変更が難しいもの、支払いの期日を遅らせることで損害が大きなもの、交渉できそうなものというように分け、支払いスケジュールを見直します。

その上で交渉ができそうなものに関しては、取引先に交渉を行います。ただしこの場合も、常識からかけ離れた内容の交渉は避けなければなりません。売掛金の交渉と同じように、業界の平均的な範囲内で支払いを待ってもらえないか交渉してみるとよいでしょう。

資産を売却する

保有している資産の中から、売却可能なものがないかも検討してみてください。

資産の売却は、比較的手軽に事業資金を調達する方法です。活用していない土地や建物、機械など、遊休資産を中心に売却できるものがないか検討しましょう。特に資産を維持することで固定資産税やメンテナンス費など高額な維持費がかかるものは、売却すれば維持費の節約にもつながるため、資金繰りを改善しやすくなります。

在庫を削減する

在庫の削減も、資金繰りが苦しいときに取り組みたいことです。

大量の在庫を抱えてしまうと、在庫を保管する場所のコストや維持費、管理費などもかかってしまいます。過剰な在庫は、利益が出ていたとしても手元に現金がなくなる原因でもあるため、黒字倒産のリスクも高くなってしまうでしょう。常に過剰な在庫を抱えている場合は、在庫管理の見直しを行ってください。

経費を減らす

経費を減らせば、早期に資金繰りを改善できる可能性があります。

帳簿を見返して、削減できる無駄な経費がないか調べてみましょう。オフィス規模が大きな場合は、水道光熱費を見直すだけでも経費を減らせる可能性があります。また消耗品管理を徹底し、在庫を減らすことも経費削減には効果的です。

人件費がかかり過ぎている場合は、役員報酬の見直しやアウトソーシングの活用も検討してみてください。ただし人件費を過剰に減らし過ぎると、従業員のモチベーションが下がり、売上の低下や人材の流出につながってしまいます。バランスを考えた上での見直しが重要です。

また経費の中で、クレジットカードでの支払いが可能なものがないかも検討しましょう。クレジットカードで支払えば、支払日を先延ばしできるため、直近の資金繰りの改善につながります。

ファクタリングを活用する

ファクタリングは日本語で「債権買い取り」を意味し、ファクタリング業者に売掛債権を売却して資金調達をする方法です。

売掛金の回収が早められなかった場合でも、ファクタリングを利用すれば、早期に売掛金を回収できます。最短即日での現金化に対応している業者もあるため、スピーディーに資金繰りの改善できるのがメリットの一つです。

ただし後述する手形割引よりも手数料が高い傾向にあるため、早急な現金化が必要なケースで活用するなど、ケースバイケースでの利用を検討しましょう。

手形を現金化する

手形割引を利用して、手形を現金化するのも一つの対処法です。

手形割引とは、期日前の手形を金融機関や業者に買い取ってもらい、代金を受け取る方法です。利用には割引手数料がかかりますが、すぐに手形を現金化できるため資金繰りの改善につながります。

手形割引率は利用する金融機関や業者によって異なり、支払日までの期間や申込人の信用性によっても変わってきます。利用する場合は、手形割引率を元に複数の金融機関・業者を比較しましょう。ただし手形を発行した企業が不渡りを起こした場合、手形を買い戻しなくてはなりません。

緊急性が高くない場合に検討したい資金調達方法

資金繰りが苦しい場合、前述した対処法を検討する他に、支払期日が迫っている債務がない場合は、その他の資金調達方法を検討することも一つの方法です。

ここからは、2つの資金調達方法をご紹介します。いずれも審査に時間を要する可能性がありますが、ある程度余裕がある場合は検討してみるとよいでしょう。

融資を受ける

融資を受けるのは、一般的な資金調達方法の一つです。融資にはいくつか種類があるので、自社が受けられそうな融資がないか検討してみましょう。

制度融資

制度融資は自治体・金融機関・信用保証協会の3つが連携して提供する融資のことで、各自治体が取り扱っています。

自治体と信用保証協会が補助を行うことで、一般的な金融機関から受ける融資よりも審査のハードルが低いため、比較的利用しやすく低金利での借り入れが可能なのが特徴です。融資の内容や条件は自治体によって異なるので、まずはどのような融資制度があるのかを確認してみましょう。

セーフティーネット貸付制度

セーフティーネット貸付制度は一時的に経営状況が悪化しているものの、中期的に回復が見込める中小企業や小規模事業者を対象とした融資のことです。日本政策金融公庫が提供しています。

運転資金や設備資金に対する融資が受けられ、3年以内の据置期間の設定が可能です。返済期間は資金の使い道や融資の種類によって8〜15年に設定されています。セーフティーネット貸付制度では、以下の種類が用意されており条件も異なるので、自社に合ったものを選択するとよいでしょう。

 ・経営環境変化対応資金:業績悪化に伴って資金繰りが苦しい企業が対象
 ・金融環境変化対応資金:取り引きを行っている金融機関の経営破綻などによって資金繰りが苦しい企業が対象
 ・取引企業倒産対応資金:取り引きしている企業の倒産などによって資金繰りが苦しい企業が対象

企業再建資金

企業再建資金は、企業再建に取り組む企業を対象とした融資のことです。セーフティーネット貸付制度と同様、日本政策金融公庫が提供しています。

運転資金や設備資金として活用できる資金の融資が受けられます。返済期間は運転資金の場合が15年以内、設備資金の場合が20年以内です。いずれの場合も、2年の措置期間が設けられています。利用できる条件が細かく決まっているので、利用を検討している場合は自社が対象かどうかを調べてみましょう。

助成金・補助金などを活用する

助成金や補助金の活用を検討して、資金を調達するのも一つの方法です。

国や自治体は、さまざまな助成金・補助金制度を設けています。それぞれ対象となる企業の条件は異なりますが、資金繰りが苦しいのであれば、自社で活用できるものがないか調べてみるとよいでしょう。例えば、以下のような助成金・補助金制度があります。

 ・小規模事業者持続化補助金
 ・ものづくり補助金
 ・IT導入補助金
 ・事業承継・引継ぎ補助金
 ・キャリアアップ助成金

上記は国の助成金・補助金ですが、自治体ごとに独自の制度を設けているので、併せて確認しましょう。

 

資金繰りが苦しいときはどこに相談すればよい?

資金繰りが苦しいものの十分な知識や情報がなく「誰かに相談したい」と思っている方も多いはずです。資金繰りが苦しいときの相談先を2件、ご紹介します。

国・自治体の相談窓口

国や自治体は、資金繰りに関する相談窓口を設けています。

例えば、経済産業省では、中小企業の経営全般に関する電話相談ナビダイヤルや、資金繰り全般についての相談に対応する中小企業金融相談などを設けています。また各自治体が独自に相談窓口を設けているケースもあるので、利用できるものがないか調べてみましょう。

税理士や会計士などの専門家

税理士や会計士などの専門家も、資金繰りの相談に対応してくれることが多いです。

専門家への相談は基本的に有料ですが、顧問契約を交わしている場合、簡単な相談であれば相談料を取らずに対応してくれる可能性もあります。

また新規で専門家に相談する場合は、まず国や自治体に相談したり自社で検討したりして、具体的な方針を決めてからの方がコストを抑えられるでしょう。

資金繰りが苦しくてもやってはいけない4つのこと

資金繰りが苦しくなると「なんとかしなくては」と焦ってしまいがちですが、間違った対処をしてしまうと、より経営状況が悪化してしまうリスクが高まります。資金繰りが厳しいときでも、これからご紹介する方法は行わないようにしましょう。

税金や社会保険料の支払いを遅らせる

どれだけ資金繰りが苦しくても、税金や社会保険料は期日までに支払いましょう。

税金や社会保険料を滞納してしまうと、督促状が送られてきます。さらに督促状を無視してしまうと、差し押さえになる可能性も高いです。また税金や社会保険料の滞納は、金融機関からの信用低下にもつながるため、今後融資が受けられなくなってしまうかもしれません。

記事前半で資金繰りが苦しくなったら支払いのスケジュールを見直し、優先順位を決めると解説しましたが、税金や社会保険料の支払いは優先順位を高くしておきましょう。

従業員や仕入れ先への支払いを後回しにする

従業員に対する給与や仕入れ先への支払いを後回しにすることも、やらないようにしましょう。従業員への給与未払いは、労働基準法違反になります。また従業員からの信頼を失ってしまうため、大切な人材がいなくなってしまう可能性も高いです。

また仕入れ先への支払いの遅延も、信用を大きく損ねてしまいます。今後取り引きできなくなる可能性もあるので、期日までにしっかり支払いましょう。どうしても支払いが難しい場合は、前述の通り支払日の交渉を行うことが大切です。

街金融や商工ローンを利用する

街金融や商工ローンを利用すればすぐに現金を確保できますが、活用するのはおすすめできません。

これら2つは高金利で、返済が滞るとあっという間に借入残高が増えてしまいます。また街金融や商工ローンを利用してしまうと、金融機関からの信用を損ねてしまう可能性もあるため、今後融資が受けられなくなる上に、取引先にも信用性のない企業だと見なされる可能性が高いです。

融通手形を借り入れする

融通手形とは、資金調達を目的として振り出す手形のことです。

約束手形や為替手形などの商業手形は、実際の商取引に対して振り出されますが、融通手形は実際の商取引を伴いません。債務がないにもかかわらず、融通してくれる企業が現金を必要とする企業に手形を振り出します。

融通手形を借り入れした場合でも期日までに返済できれば問題ありませんが、返済が難しければ、融通してくれた企業が支払いを行わなければならないため、信用が失墜してしまうでしょう。

資金繰りが苦しくなったらすぐに対処を!

会社の経営には社会情勢など外的要因も大きく影響するため、順調に行っていたはずの資金繰りが急に悪化してしまうことがあります。万が一資金繰りが苦しくなったら、すぐにできる対処から始め、改善を目指しましょう。

株式会社Mentor Capitalは、最短即日での資金調達に対応しているファクタリング会社です。都内での取引実績は年間200件以上で、全国にも対応しています。赤字や債務超過などでお困りの場合や、他社でファクタリングが利用できなかった場合でも、まずはお気軽にご相談ください。

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