理想の経営者になるためのポイントとは?コレを知らない社長は一生時間に追われる!
最終更新日:2024年06月28日
例えば、Appleのスティーブ・ジョブズ、テスラモーターズのイーロン・マスク、ソフトバンクの孫正義などのカリスマ経営者に憧れて、
このような経営者の様な刺激的な仕事したいと憧れている経営者や起業家は少なくありません。
でも実際に起業をしようと思っていてもリスクを恐れて中々起業できない人や、日々の利益の獲得の為に働いていて、
イメージしていた経営者の仕事と今の仕事が全然違うと悩んでいる経営者は少なくありません。
目次
社長は自由なようで自由ではない
まず、起業して仕事に追われている多くの社長は思ったよりも自由じゃないなと思っているかもしれません。
起業して社長になれば、嫌いな仕事がしなくても良いし、上司に気を使う必要もないし自由だと起業する前は考えていたかもしれません。
しかし、実際は起業してみると、会社の為に嫌な仕事を引き受けざるを得ない事もありますし、社員のフォローに対して気を使わなければなりません。
この起業前には予想していなかった不自由さは、いくら会社が大きくなっても常に社長に付きまといます、
会社が大きくなって自分が実務から離れても組織が機能しているか心配しなければなりませんし、上場をすれば対投資家に頭を悩ませる事になります。
このように、人間関係や仕事上の悩みが無い生活をしたいという人には実は経営者は向いていません。
むしろ経営者になって会社が大きくなければなるほど悩みの種類も増えてくるからです。
仕事の悩みから解放されて自由になりたいのならば、会社をある程度大きくして売却した財産の運用で食べていく方がストレスのない楽しい人生を送れることでしょう。
社長は自由ではないが、金銭的・時間的束縛から解放される
上記のように経営者は仕事のストレスから解放される事はできませんが、金銭的・時間的束縛からは解放される事は可能です。
例えば経営者は会社に出社する義務はないので、必要な時に出社すれば良いですし、自分の給料は自分で決める事ができます。これはサラリーマンとの大きな違いです。
社長の仕事・待遇は社長が決める事ができるのです。
このような経営者としての働き方を実現するためには以下に自分がいなくても利益が発生する仕組みを構築できるかが重要です。
社員が勝手に営業して仕事を取って来て、勝手に仕事を消化して、経理や総務がそれを支えていれば社長がいなくても会社は成り立ちますし、
社長はこの仕組みの調整に気を付ければ、営業に行ったりする必要はないのです。
ただし、このような仕組みを構築するのにはいくつかのポイントがあります。
例えば、
<仕組み構築のポイント>
- 常に営業しなければ売り上げを獲得できないフロー型の売上の他に経営基盤を安定させるストック型の収入源を持つ
- 競合が真似できないような参入障壁を設定して、収益を安定させる
- 会社組織の全体最適を調整できる番頭的な人材を育成する
の3点は、金銭的・時間的束縛から解放されて自由を獲得するためには必要です。
理想の経営者像は一人一人違いますが、多くの人は自由に働きたいと考えて経営者となります。
理想の経営者になるためには、まず金銭的・時間的束縛から解放される必要があります。
世間の理想の経営者像に無理やり迎合しない
経営者としての金銭的・時間的自由を確保できれば今度は松下幸之助や本田宗一郎などの世間で評判の高い経営者と自分を比べて、自分が描く理想の経営者のようになりたいと思います。
この時に、世間で理想とされている経営者像は本当に自分にとっても理想の経営者なのかはきちんと考える必要があります。
例えば、イーロン・マスクの宇宙事業や電気自動車事業の壮大さに魅力を感じて、自分もイーロン・マスクのような経営者になりたいと思うかもしれません。
しかし、本当にイーロン・マスクを目指すべきなのでしょうか。
まず、イーロン・マスクは1週間に100時間働くらしいので、自分も100時間働こうと思えば、家族の団欒や趣味に費やす時間はほとんどありません。
また、2000年代前半には事業に資産を投資しすぎて自己破産をしかけています。
家族を犠牲にする覚悟で会社を急拡大させるために自分の財産を会社に投資する事ができるでしょうか。
また、平成の時代に松下幸之助がもう一度電機屋を起業すれば経営哲学の素晴らしさによって成功するでしょうか。
松下幸之助の経営者としての成長の背景には、日本が経済成長期にあって、家電のマーケットが伸びていた事、
労働力が先進諸国と比較して安価だったので低価格で高品質の商品が製造できた事など、松下幸之助が起業した時代特有の文脈があります。
このように考えてみると、世間で理想の経営者とされている人達を神聖視して、その人達のような経営者になろうとする事は、
かえって人生のクオリティを下げてしまいますし、起業家としての成功確率を下げてしまう事になりかねません。
自分がなるべき理想の経営者像は自分自身で定義する必要があるのです。
理想の経営者像の描き方
では、理想の経営者像はどのように描けば良いのでしょうか。
まず前提として経営者としてのロールモデルを作らないという事です。
経営者としてのロールモデルを作る事によって、その経営者と自分のギャップに苦しむ事になりますし、ロールモデルと同じように経営すると失敗する可能性が高くなるからです。
例えば一般に家業と呼ばれる家族とわずかな従業員でやっている事業にとって重要な経営者の資質としてはセールス・マーケティング能力があるという事です。
逆に言えば、組織自体が小さいのでマネジメントや組織構築の能力は必要とされません。
反対に30人、50人と人が増えてくると、社長がセールス・マーケティングを行う機会は減り、どのように効率的に稼げるかというマネジメント・組織作りが重要となってきます。
経営者として求められる能力は企業の業種や規模によって異なるので、理想の経営者の能力というのは、今自分の企業が置かれている状態によって異なります。
経営者はこのような能力を持たなければならないという固定観念は自縄自縛に繋がるので避けた方が良いと考えられます。
逆に自分にとっての「理想の経営者」を考える際に重要なのは、どの様なスキルを持っているかではなく、どのような目的を持っているかです。
例えば、金銭的・時間的束縛から解放される事が目的であるのならば、ある程度会社が大きくなったら現状を維持しようとするというのは、
志が低い様に見えますがそれも自信にとっては立派な理想の経営者像です。
理想の経営者像は自分が会社をどうしたいのか、経営者としてどのような生活をしたいのかという事から自分の価値観に基づいて決定しなければなりません。
「億万長者になりたい」「気の合うお客さんと深く長い付き合いをしたい」「会社を上場させて、色々なメディアにでたい」など、理想の経営者としてのあり方に、良い悪いはありません。
他人に公言する必要もありませんので、道徳的な制限を設けずに、自分の欲望に忠実に理想の経営者像を決めてください。
ちなみに、社員や顧客の事も考える必要もありません。
自分にとって理想の経営者、社員にとって理想の経営者、顧客にとって理想の経営者はそれぞれ異なり、
自分にとっての理想の経営者が、社員や顧客にとって受け入れがたいものであれば反発されるので、自然と理想の経営者像を修正する事ができるからです。
理想の経営者のなるためには
以上のように自分の所有欲や名誉欲から理想の経営者像を描く事は全く問題ありません。
ただ一つ、法律や義理に反しない事だけには注意する必要があります。
従業員を無茶苦茶な労働時間で働かせたり、顧客に質の悪いサービスを高値で販売して不幸にすれば簡単にお金を稼ぐ事ができますが、
コンプラアンスに厳しく、人手不足の昨今においてそのような企業の経営者は淘汰されます。
従業員や顧客の幸せを追求した上で、経営者としての自分の理想を追求する事になります。
もちろん、これは並大抵の事ではありません。従業員も顧客も幸せにしながら会社の利益を出して自分も幸せになるという事は非常に困難なのです。
よって経営者には理想に向かって邁進し、困難や挫折と向き合う精神的な強さが必要になります。
どうすれば理想の経営者を目指す努力を継続する事ができるのでしょうか。
これは根性だけで到達する事は困難です。経営者として理想を抱き、その理想に到達する経営者は根性ではなく、生活の習慣や仕組みの中で理想に到達するような仕組みを作っています。
例えば、スティーブ・ジョブズはイッセイ・ミヤケの黒のハイネックだけを着続けたといいます。
服を選ぶという事はジョブズにとって重要ではなく、服を選ぶという事に決断力や時間を消費する事が嫌だったからと言われています。
このように普段の生活を意識して自分にとって必要のないモノをそぎ落とし、必要な事に集中する環境を構築する事が必要なのです。
つまり、理想の経営者になるために必要なのは、自分の生活の習慣を見直すことです。
一日は24時間しかありませんし、起きている時間はどんなに長くても一日20時間位、
1か月で600時間です。この600時間を理想の経営者になるためにどの様に効率的に使えているかを常に考えている必要があります。
例えば、経営作業の為に延々と領収書をエクセルに打ち込んでも、おそらく多くの人にとって理想の経営者にならないので、
そのような作業はお金を払ってでも他人に任せるべきですし、若者向けの商材を扱っている企業の社長なら50歳になっても、60歳になっても若者文化に興味を持つべきです。
このようにコツコツと自分の生活習慣や時間の使い方を見直し改善していく事が理想の経営者になる為の重要なポイントです。
理想の経営者にはいつなれるのか?
理想の経営者像の描き方、理想の経営者のなりかたについて説明しましたが、いつ理想の経営者になれるのでしょうか。
残念ながら理想の経営者像に近づくにつれて理想の経営者像は遠ざかっていきます。
例えば、社長としての年収1000万円を目指していても、それが達成されると今度は従業員の平均年収を上げて従業員が日本一幸せな会社の経営者になりたいと思うかも知れません。
上場会社の経営者を目指しても、実際に上場すれば今度は後進の育成のためにベンチャーキャピタル事業をしたいと思うかも知れません。
このように理想の経営者像は、事業家にとって通過点の一つにしか過ぎないのです。
はじめから叶いそうにない理想の経営者像を設定するのはよくありません。
理想の経営者という目標が高ければ高いほど現実味が無く、その理想像を目指さなくなるからです。
理想の経営者像は実現可能な範囲の目標として設定した上で、自分の能力や会社の規模に合わせて変更していく、手が届きそうなのに永遠に到達できない目標としてあり続けるべきです。
最後に
以上のように、理想の経営者になるためのポイントについて説明しました。
衣食足りて礼節を知るという言葉のように、経営者はまず金銭的・時間的束縛からの解放を目指す必要があります。
この2つの束縛から解放されないと、理想の経営者像について考えている余裕などはないからです。
金銭的・時間的束縛から解放されてはじめて、自分にとっての理想の経営者像と向き合う事になります。
この理想の経営者像は有名な経営者などのロールモデルを元に設定するべきではありません。
ロールモデルのようはなれないし、ロールモデルを意識するあまり、その時に必要な経営者としての在り方を見逃してしまうからです。
理想の経営者像は自分の内面方来る欲求から決定するべきです。
理想の経営者像を設定すると、今度はその理想の経営者像に近づく努力を行う必要があります。
この理想の経営者は根性によって到達できません。
気合や根性などではなく自分の生活習慣や働き方を最適化する事によって到達できるのです。
人間が起きていられる時間は1か月に600時間程度なので、この600時間の中で、理想の経営者に近づくために必要な事、しなくても良い事を選別して効率的に働く必要があります。
ちなみに、このように努力して理想の経営者像に近づこうとしても、目標が叶いそう、叶った瞬間に理想の経営者像は更に高いステージになるため、理想の経営者像とは永遠に到達不可能な目標です。
しかし、だからといって永遠に到達不可能な実現の仕方がわからない理想像を目標にするべきではありません。
はじめから到達不能な経営者像は目標とはならないので努力するモチベーションが湧かないからです。
いかがでしたでしょうか?
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