最終更新日:2024年03月21日
Mentor Capitalです。
今回は信用金庫との取引について解説したいと思います。
信用金庫は地域に根ざした金融機関であり、非営利の組織でもあります。地域の発展や中小企業の成長に寄与するという理念のもと出資者を募り、民主的な運用を行っています。
出資者となる会員の住んでいる地域なども審査されるため、誰でも会員になって運営に携われるわけではないのです。
信用金庫から融資を受けたいのであれば、信用金庫の役割を理解することが重要になります。
役割の理解がなければ有志の交渉などの時間が無駄になる可能性もあり、双方に利益がない結果になってしまうこともありえるのです。
信用金庫は地域の発展や中小企業の成長のためにある
信用金庫は地域の発展や中小企業の成長のために組織されています。
重要になるのが、地域で預けられたお金を地域のために運用し、経済の好循環を生み出すことです。
地域が限定されるのは、利益を追求すると首都圏や海外に資金が流出する恐れがあるためです。
信用金庫がある地域自体が貧しくなってしまう可能性もあります。
また、大企業は融資の対象外となっています。大企業が融資の対象外となるのは、信用金庫を支える法律で制限されているからです。
大企業との取引が多くなれば、地域の発展よりも企業の利益が優先される可能性があります。
資金を必要としている中小企業に融資を届けられない可能性も出てくるため、融資先自体が限られているのです。
信用金庫自体が銀行の手が届き辛い分野を補完する存在となっているため、役割の分担がはっきりしています。
地方銀行とも性格が異なることに理解が必要です。
融資を希望するなら会社規模や地域性が重要に
信用金庫から融資を希望するのであれば、会社の規模や地域性が重要になります。
まず、大企業に属する場合は融資自体を受けられなくなります。
継続して取引を行い会社の規模が大きくなった場合も同様です。
信用金庫との取引には【卒業】が存在し、規模が大きくなった場合は銀行が取引相手になります。
例外的に卒業後も取引ができる信用金庫も存在しますが、メインターゲットにはならなくなるのです。
次に地域性が重要になります。信用金庫はそれぞれに営業エリアを定めていて、エリア外への出資は避けています。
やはり例外は存在するものの、原則的にはエリア内の雇用などに良い影響を与えるかが焦点になります。
海外などに進出する資金を集めるのは難しく、地域の特産品を扱うなど何らかの接点がなければ融資自体を断られる可能性が高くなります。
銀行などからの融資を受けることが難しくても、地域に密着した事業などであれば融資が可能になる場合があります。
設備投資のためのお金が増えることや、雇用が増えることは大きなプラスです。
利益の大きさや回収率よりも地域に還元される度合いが優先され、融資が行われる場合もあるのです。
信用金庫の担当者とのコミュニケーションも重要に
信用金庫から融資を受けるのであれば、地域の情報に詳しくなることも重要になります。
大切なのは、信用金庫の担当者の方が情報通である場合があることです。
同じ地域に住んでいても、人によって情報にお温度差をかんじる場合があります。
多くの融資先をもっている信用金庫も多いため、事業計画の相談などを事前に行い、手ごたえを感じてから融資を依頼した方がプラスになることがあるのです。
一般的な銀行でも、連絡の頻度をマメにし、経営状態の情報を共有するだけで融資が受けやすくなる場合があります。
融資では事業の実現性だけでなく、企業や個人の信頼性が問われるケースもあるからです。
協力者を作ることは非常に重要な要素で、担当者を味方につけられるかどうかで融資のハードルが変わってくるのです。
最期に
信用金庫は地域のお金を地域に循環させるという重要な役割をもっています。
中小企業の成長と地域の発展が大きな柱であり、利益より優先される場合があるのです。
貸し倒れを防ぐための調査や審査は基本になりますが、銀行とは違った観点で審査が行われます。
信用金庫と取引をするのであれば、特性を知った上で交渉を行うだけでなく、信頼関係構築のための努力も大切になってくるのです。
いかがでしたでしょうか?
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