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ファクタリング 担保/担保不要?似て非なるファクタリングと売掛債権担保融資

最終更新日:2021年03月15日

 

 

Mentor  Capitalです。

 

 

 

 

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資金調達手段として近年注目されるのが、売掛債権を譲渡して資金調達を行うファクタリングですが、

売掛債権を担保に融資を受ける売掛債権担保融資と混同している方が少なくないようです。

どちらの調達手段も売掛金を利用したものであることから、混乱を招きがちですがファクタリングと売掛債権担保融資は全く異なる資金調達手段ですから、

2つの資金調達手段の特徴や相違点を掘り下げながら解説します。

 

 

 

 

 

ファクタリング 担保/売掛債権担保融資による資金調達

 

一般的に融資を受ける際の担保として不動産をイメージする方が多いと思いますが、売掛債権担保融資は売掛先と契約期間を指定し、

発生予定の売掛金(将来債権)を担保に融資を受ける資金調達手段です。

担保設定する売掛債権の債権者となる取引先の信用度や取引の頻度・内容と共に、融資を受ける会社の運営や納税状況が調査され厳しく審査されますが、

信用保証協会の保証を付ければ審査のハードルが下がります。

融資契約となる売掛債権担保融資は予定通りの返済を行えば担保の売掛金は通常通り取り扱えますが、

返済が滞ると担保にした売掛債権の債務者に債権譲渡が通知され売掛債権から借入金が回収されます。

売掛債権担保融資の契約時に売掛債権は譲渡担保の登記を行い、契約後は毎月の試算表や売上一覧表などの提出が求められ、

場合によっては立ち入り検査を実施し担保となる売掛債権の発生状況が確認されます。

売掛債権担保融資を行えるのは銀行か貸金業の資格を持つ金融機関で、100万円を越える融資に対する利息は利息制限法で上限が年率15%に定められています。

一般的に売掛債権担保融資は不動産担保融資よりも利率が高い傾向にあり、8~15%に設定されるケースが多いと言われています。

また、売買契約に譲渡禁止が盛り込まれている売掛債権に関しては、売掛債権の債務者が売掛債権の譲渡禁止条項を解除するか、

担保譲渡に対して書面で了承を行わない限り売掛債権担保融資の担保に設定することができません。

 

 

 

 

ファクタリング 担保/ファクタリングによる資金調達

 

ファクタリングは既に存在しキャッシュフローに悪影響を与える売掛債権を譲渡し売却益で資金調達を行うもので、

流動性の低い資産を資金に置き換え資産のオフバランス化が行えるとして注目を集める資金調達手段です。

債権譲渡者とファクタリング会社のみで行う2社間取引と売掛債権の債務者を含めた3社で行う3社間取引があり、

共に債務者の支払い能力が審査され信用度によって債権の買い取り価格の掛目が異なります。

2社間取引では債務者に債権譲渡を通知せず譲渡が行われ、ファクタリング会社が債権の代金を支払います。

債務者からの支払いは通常通り債権譲渡者に対して行われ回収した資金を債権譲渡者がファクタリング業者に支払いますが、2重譲渡を防ぐために債権譲渡登記を行います。

3社間取引は契約時に売掛債権の債務者に対し債権譲渡を通知して行い、債権回収はファクタリング会社が直接債務者に対して行います。

基本的にファクタリングは譲渡した売掛債権が回収不能となった場合でも債権の買戻しを求められないノンリコースで行われます。

しかし償還請求権付ファクタリングは売掛債権の決済日に債務者からの支払いがなければ債権譲渡者が買い戻す必要があります。

ファクタリング時には債権の額面に回収不能リスクを乗算し、手数料として差し引いた金額が債権譲渡者に支払われますが、

利息ではない手数料に対しては利息制限法が適用されず価格設定には法的制限がありません。

一般的な手数料は次に挙げるとおりですが、売掛債権の決済が通常通り行われ債権譲渡を取引先に知られずに資金調達できる2社間取引は、

ファクタリング会社の回収不能リスクが多くなるため3社間取引よりも手数料が高額に設定されています。

  • 2社間取引:10~20%
  • 3社間取引:1~5%

 

債権譲渡が禁止されている売掛債権に関しては、売掛債権の債務者が売掛債権の譲渡禁止条項を解除するか担保譲渡に対して書面で了承を行わない限り、ファクタリングでの資金化は行えません。

 

 

 

ファクタリング 担保/ファクタリングと売掛債権担保融資の比較

 

資金長調達を行う会社にとって売掛債権担保融資は利息や手数料の負担が軽く、

分割返済が可能であることから非常に魅力的な調達手段だと考えられますが、審査のハードルが高めであると言えるでしょう。

ファクタリングは審査のハードルが売掛金担保融資より低めの傾向があるので、

手数料が高めでも緊急を要する資金調達には適した手段だと考えられます。

ノンリコースで債権譲渡した時点で未回収リスクを含めて譲渡できるのでリスク回避が行えますが、あまりにも回収の担保がない債権は譲渡できません。

長期的な資金調達手段として利用するなら売掛債権担保融資を利用し、審査に通過できない場合や単発的な資金調達で有ればファクタリングを利用するのが効果的な資金調達だと考えられます。

 

 

 

ファクタリング 担保/まとめ

 

流動性の低い売掛債権で資金調達が行える売掛債権担保融資とファクタリングは、事業運営に必要とされるキャッシュフローの健全化が期待できる資金調達手段だと考えられます。

事業の運営状況や調達目標額、調達期間によって2つの資金調達手段をスイッチしながら資金繰りを行うことができれば理想的でしょう。

売掛債権担保融資は担保の売掛債権に対する掛目や利率、ファクタリングは売掛債権に対する掛目や手数料が各社異なりますので、

資金調達前に掛目・利率・手数料をリサーチする必要があります。

 

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