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キャリアアップ助成金を、確実に受給するコツ

最終更新日:2019年04月01日

 

 

Mentor Capitalです。

 

 

今回はキャリアアップ助成金について解説したいと思います。

 

 

 

 

 

キャリアアップ助成金について、円滑な受給を実現するためには、具体的にはどのようなことに配慮していくことが重用なのでしょうか。

 

 

 

【 1 】キャリアアップ助成金とは何であるか

 

キャリアアップ助成金について概括的に説明するなら、企業が国から金員を支給されるということです。

つまり、返金の必要は一切ないのです。しかし、通常であれば銀行などから融資を受けてはじめて資金調達可能となり、

返済を要することからすれば、なぜこのように現金がもらえるのか?という疑問が生じる余地があるかと思います。

キャリアアップ助成金の趣旨からして、公益上においても受給する企業が有益であるとみなされていることになり、

それにキャリアアップ助成金を得ようと思えば、その手続き面においてそれ相応の労力を要します。つまり、特段裏があるというわけでもないのです。

キャリアアップ助成金とは、正社員をわざわざ減少させ、非正規雇用者を増加させたものの、一向に業績回復の見込みがないと嘆いている企業にとって打ってつけの制度です。

非正規雇用者を正社員に登用することによって、国から金員が支給されるというのですから、経営者はもちろん従業員にとっても大きなメリットがあると言えます。

 

 

【 2 】キャリアアップ助成金の種類

 

キャリアアップ助成金を大別すると「正社員化コース」「人材育成コース」「処遇改善コース」の3つに分類されます。

 

 

「正社員化コース」

非正規雇用者を正社員として登用した場合に支給されます。

「人材育成コース」

非正規社員に対して職業に関する専門の訓練などを行った場合に支給されます。

処遇改善コース」

基本給の増加や、正社員との格差を解消、また、労働時間を正社員と同等に相当する時間にするなど、非正規社員に対して処遇を改善を行った場合に支給されます。

殊に中小企業の場合には、人材の採用や教育につき大企業と比較しても、明確に不利な位置づけにあることから、このような制度は大いにメリットといえるでしょう。

 

 

【 3 】助成金の受給には、キャリアアップ計画書が必要

 

キャリアアップ助成金は、どのコースであっても、社員のキャリアアップ増進のために、どのような計画をするのかを示した「キャリアアップ計画書」と題する書面の提出が義務付けられています。

この計画書の作成に差し当たって重視すべき点は、計画と現実に実行する訓練などとを整合させることにあります。目標と訓練とが、何ら整合性もない場合には申請却下となります。

しかし、なぜこのような計画書を提出しなければならないのでしょうか。

キャリアアップ助成金の支給を受けることの可能な企業要件とは、被雇用者が中期ないし長期間勤務を継続しうる環境が整っているか否かという観点からみて、

雇用関係を継続させる蓋然性のあることが求められます。

当然ながら計画書一つ出せないような計画性のない会社であれば、支給対象から漏れてしまいます。

国としては計画的に被雇用者のスキルの向上を目指している、あるいは目指そうと努力している企業に対しては、キャリアアップ助成金を支給しても差し支えないと判断しているわけです。

 

しかも、この「キャリアアップ計画書」は、変更が生じた際にも届け出を要するものですから、申請機関がいかに計画性を重視しているかが顕著に感じ取れるポイントといえます。

「キャリアアップ計画書」は、行う予定の訓練等の内容や、当該計画書以外の書類に記載された事項との整合性が何よりも重視されるのですが、

このことを踏まえれば矛盾のないようなキャリアアップ計画書を作成することが要求されてくるわけです。

 

【 4 】キャリアアップ計画書の作成方法

 

キャリアップ計画書の作成方法としてオススメできるものとしては、単に目を通すだけではなく、申請書類一式を最初から最後まで一通り記載してみることです。

また、説明の詳細について入念に読み込むことも大切なことポイントといえます。

要はしっかりと全体像を把握した上で、計画書を作成することが肝心であって、これを鵜呑みにしたまま計画書を提出するような真似は避けたいところです。

全体像が把握できていなければ、計画書とあとの申請時点との整合性がつかめないことが、ままあり得るため申請却下の蓋然性が高まってしまいかねません。

そうなってしまっては、ただただ無駄骨を折るだけになってしまうでしょう。

キャリアアップ計画書の提出時点から支給申請の時点までには、短期間の場合だとしても半年程度は経過していたりするものなので、

実に長期間にわたって整合性をチェックされ続けられて行くものかというのが分かるかと思います。

したがって、計画書の記載については入念に確認を重ねながら作業にあたらなければならないということになります。

常にフローを念頭において作成することが重要といえます。

 

【 5 】就業規則の策定

 

キャリアアップ助成金の申請に際して、用意しておくべき書類の量は膨大です。

正社員化コースの場合であれば19種類にもわたります。書類は申請するコースによって左右されるため、個別に応じてチェックをしておきましょう。

なお、コースによっては事前に就業規則のなかに申請と密接な関連を有するように、あらかじめ規定しておかなければならない場合もあります。

就業規則とは労働基準法により、労働条件などを規定した上で作成が義務付けられたものであるために、極めて厳格に作成する必要性があります。

特に社員を10名以上擁している企業であれば、就業規則を管轄地域の監督署に提出する義務があります。

正社員化コースの場合であれば、制度の実行の前に就業規則に規定した上で、社内において徹底して知悉させる必要性がある場合もあります。

具体的には就業規則に正社員への登用に関する手順について「時期や手順」それに「対象者」など、ありとあらゆる手続きを規定しておく必要性があります。

ちなみに就業規則はどのような会社であっても、案外おろそかにしてある場合もあるため、キャリアップ助成金の申請を機会に、改めて内容などについて根本的に見直しておくとよいでしょう。

 

【 6 】スケジュールの管理

 

キャリアアップ助成金の申請において、スケジュールに関する部分については相当混同してしまいかねません。

キャリアアップ計画書の提出から、実際に計画した施策を実行しこれを経て支給申請に至るまでには通常1年ほどかかります。

この間、規定の手順を期限を遵守しながら履行していき、手続きの遂行をなすわけです。

キャリアアップ助成金に必要な書類や要件などは極めて多岐にわたり、そして、それぞれが子細に規定されているため、初じめての申請であれば尚のこと大変でしょう。

そのような時には、社会保険労務士の助力も得ながら申請を行なっておけば、次回の申請時には比較的スムーズに行えることでしょう。

まずはキャリアアップ計画をどのようにすべきか、具体的に考慮してみましょう。

 

 

■まとめ

 

キャリアアップ助成金に関する手順について、順を追って子細に述べてきましたが、なぜここまですべきかというと審査が相当に細かいからです。

助成金の審査では雇用契約書や就業規則であったりとか、計画書を照らし合わせて不整合性があるか否かを点検します。

それに賃金台帳と出勤簿とを照らし合わせて、残業代の不払いの有無や、雇用保険及び社会保険に加入しているか否かまでもチェックします。

そして、記載漏れや不備が見つかれば修正を要求されたり、書類を追加提出しなければならないこともあります。

最悪、助成金の不支給となる場合もあります。

この点については社労士に相談をしつつ資料を作成をしていれば、このような心配は大幅に低減するので社労士への依頼を検討してみても良いのではないでしょうか。

 

 

いかがでしたでしょうか?

 

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