イベントの資金調達方法とは?
最終更新日:2021年02月09日
Mentor Capitalです。
日本にもイベントカルチャーが定着したと言えるほど全国各地で季節を問わずさまざまなイベントが開催されるようになりました。
イベントを主催する経験が身近になったと言える時代です。
イベントオーガナイザーとなる以上は主催するイベントを成功させたいと思うものですが、
イベントプロデュースの専門家でも手掛ける全てのイベントを成功させるのは至難の業であるのが現実です。
イベント成功のカギを握るイベントの資金調達について考えます。
イベント成功への資金調達方法その1:協賛スポンサーからの資金調達
イベントの資金調達方法として最も一般的なものが「イベントに協賛してくれるスポンサーを募る」形で資金調達を行う方法です。
イベントのプロデュースを大手広告代理店などが行う大型イベントには多くの大手企業が協賛し資金を提供していることからもスポンサーの存在はイベント成功に大きく影響すると言えるでしょう。
しかし大手企業はスポンサードの見返りとして広告効果や企業イメージの向上などの見返りをシビアに計算したうえで協賛金を供出しますから、
主催するイベントの規模や予定する集客数が小規模なケースでは大手企業の協賛を得て資金調達を行うことは現実的ではないと考えられます。
そこで注目したいのがイベント会場の地元企業や商店街、地方紙の新聞社など地域密着型の事業所です。
実際に町おこしを必要とする地方は全国至る所に存在していることから、
イベントでの集客による地元の活性化を呼びかけることで地元企業をスポンサーとして資金調達を実現できる可能性が高くなります。
また主催するイベントの規模や予定する集客数が小規模のケースでも、イベントのテーマが大手企業の興味を引くものであれば大手企業をスポンサーとして資金調達することも夢ではありません。
魅力的なテーマを掲げたイベントは思わぬ集客に繋がるケースがあることや、
専門性の高いテーマを掲げるイベントでは例え集客数が少なくてもコアな顧客の開拓が行えることで、大手企業が触手を伸ばす可能性もあります。
イベントテーマの設定は集客数に直結すると共にイベントに協賛してくれるスポンサーに対しても効果的に働きかけるものですから、
イベントを企画する際には慎重にテーマの設定を行いたいものです。
イベント成功への資金調達方法その2:クラウドファンディングによる資金調達
インターネットを利用した新時代の資金調達方法として注目されるのがクラウドファンディングによる資金調達です。
クラウドファンディングにイベントの企画を公開することで不特定多数の協賛者から資金援助を受け資金調達を行うことができます。
クラウドファンディングには資金調達を実現するというメリットと共に、
協賛者のニーズのリサーチや協賛者自身が所属するコミュニティ内で広告を行ってくれる効果も期待できることからイベントの資金調達には最適な方法だとも考えられます。
クラウドファンディングで協賛者を募るためには協賛の見返りとして何らかのリターンを準備する必要がありますが、
協賛者と共に企画を進めることで効果的なリターンを共同で見つけ出すことも可能となります。
イベント主催者の気持ちを共有することで協賛者の中から有力な協力者が登場する可能性もありますので、
クラウドファンディングでイベントの資金調達を行うことをイベントの前夜祭のような気持で実施するのも良いのではないでしょうか。
資金調達のみならずイベントプランの充実や広告効果も同時に期待できるのがクラウドファンディングによるイベントの資金調達だと言えるでしょう。
イベント成功への資金調達方法その3:自治体などの補助金や助成金での資金調達
既に紹介したように全国の自治体では「村おこし」や「町おこし」の起爆剤として効果が期待できる有力なイベントプランの開発に迫られているケースが少なくありません。
このような地方自治体の中にはイベント開催に補助金や助成金を給付する制度を持つケースもあるので、
イベントを企画する際に事前にイベント会場を担当する地方自治体に補助金や助成金の制度の有無を確認するべきだと言えるでしょう。
また公共団体の中にも地方の活性化に効果があるイベントに対して助成事業を行っているケースがあります。
次に挙げる公共団体は地方活性化に働きかけるイベントに対して積極的に助成事業を行っていることで知られています。
- 一般財団法人地域活性化センター
- 日本財団
上記の公共団体は次のようなイベントに対して積極的に助成事業を行っています。
一般財団法人地域活性化センター
さまざまな活動を行っている一般財団法人地域活性化センターは公益財団法人地域社会振興財団と共に地域社会の活性化と宝くじの普及と広報を目的とした「地域イベント助成事業」を実施しています。
助成対象は「地域コミュニティ主体の創意と工夫に富んだ地域活性化に貢献が期待できるイベント」でイベント1件につき最大100万円の助成を行っています。
地域イベント助成事業を利用してイベントの資金調達を行いたい場合は12月下旬から1月下旬に行われる募集に応募する必要があります。
日本財団
みんながみんなを支える社会であるソーシャルイノベーションの実現を目標に活動する日本財団は文化・教育・社会福祉や海・船・国際関係に因んだイベントに助成を行っています。
日本財団の公式サイト内の「日本財団の助成プログラム」内で助成の申請受付中の事業案内を確認することができます。
支援対象は活動中の公益法人やNPO・ボランティア団体などですが、イベントのテーマによっては助成の対象となる可能性もありますので、確認してみるのも良いのではないでしょうか。
補助金や助成金を受けてイベントの資金調達を行うためには、事前に厳正な審査が行われるため決して簡単な資金調達手段ではありませんが、
公的援助や公的機関からの助成を受けるイベントはイベント自体の信用が高まるのは確実です。
イベントテーマを社会的にフィードバックさせ社会に対する情報発信性の高いイベントを主催したいと考える場合は、
公的支援や公的機関からの助成を受ける形で資金調達を行うのが理想的かも知れません。
また単発のイベントではなくイベントを継続しイベント規模を拡大していくことで、
イベントテーマが社会に浸透していくことが期待できると共にイベントの資金調達も次第に楽になっていくことが予想されます。
最後に
イベントを企画し主催する際には想定外にさまざまなコストが発生するものです。
イベントの主題者自身が潤沢な資金を準備することができれば申し分ないのですが、
多くの場合イベントの主題者は資金調達に頭を抱えながらイベントの準備と資金調達に追われる時間を過ごすことになります。
今回3つの資金調達手段を紹介しましたが、単独でイベントに必要な資金の提供を全て行ってくれるほどの有力なスポンサーが見つからない限り、
これらの資金調達手段を同時進行させながら資金調達を行うべきだと言えるでしょう。
また有力スポンサーの協賛を取り付けた場合も、イベントの自主性が損なわれるリスクが高くなるケースもあるので、
イベントの自主性を保つため複数の方法で資金調達を行うことをおすすめします。
いかがでしたでしょうか?
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