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ファクタリングとでんさいの違い

最終更新日:2019年12月05日

 

Mentor Capitalです。

 

 

今回はファクタリングとでんさいの違いについて解説したいと思います。

 

 

ファクタリングもでんさいも「債権」を譲渡して支払い期日前に現金を受取るという点でとても似ています。

「債権」と書いたのは、ファクタリングの場合は売掛債権なのですが、でんさいの場合は金銭債権だからです。

とても微妙な違いのように見えますが、まったく違うものです。これから、それがどのような違いなのか解説していきましょう。

 

 

そもそもでんさいって何?

 

 

でんさいとは、電子登録債権のことです。これは2008年12月に施行された電子記録債権法によって創設された「新しい類型の金銭債権」であり、

2013年に創設された株式会社全銀電子債権ネットワーク(通称でんさいネット)が記録機関として運営、統括している電子記録債権のことです。(日本銀行より)

ちなみにでんさいネットは借入やクレジットカードの利用履歴などの個人情報などを取り扱う全国銀行協会100%出資の会社です。

でんさいが登場した理由は、これまでの手形の問題点を解決するためでした。指摘されていた問題点は以下のようなものです。

 

  • 作成、交付、保管などにコストがかかる。
  • 紛失、盗難、火災による消失などのリスクがある。
  • 分割することができない。

 

つまり、ネットワーク化することによって、旧来の手形の持つデメリットをなくした新しい債権の形なのです。

 

 

利息と手数料

 

 

ファクタリングは借入ではないので利息という概念はなく、手数料を支払うことになります。

ファクタリングの場合、この手数料の高さがデメリットとして挙げられることがあります。

一方、でんさいは現金化した時点から、売掛先の支払いまでの期間の利息がかかります。この点では、旧来の手形割引などと似ています。

ただし、オンライン上での手続きのため手形割引などに必要だったコストがかからないので、使い勝手はとてもいいといえます。

また、ファクタリングの手数料と比べてもコストは安めです。

 

 

保証人の有無

 

 

ファクタリングは借入ではなく、売掛債権の売買なのでそもそも保証人は必要ありません。

一方、でんさいの場合はでんさいを利用して現金化する会社自体が保証人となります。

つまり、売掛先が倒産したり、その他の理由で買掛金を支払えなくなった場合、でんさい利用会社が代わって支払わなければいけないのです。

最近一般的となっている2社間ファクタリングでは、ノンリコース(償還請求権のない)契約が主流となっているので、売掛先が倒産しても支払い義務はありません。

この点がファクタリングとでんさいのもっとも大きな違いです。

 

 

でんさいの利用が合うケース

 

 

でんさいは自社にシステムを導入する必要がありますが、一度でんさいネットに登録しさえすれば、何度でも利用することができます。

(譲渡した債権は使えません)自社で資金調達をしたいという会社には最適なシステムだといえます。

 

 

ファクタリングの利用が合うケース

 

 

ファクタリングはその都度、1回ごとの契約になります。それゆえ単発的な資金繰りなどに最適です。

さらに、即日資金化も可能なので、急に資金が必要になったケースには力を最大限に発揮します。

 

どちらにも一長一短があります。手数料は高いけれど、売買した売掛債権に何かあってもその賠償の責任を負わずに済むファクタリング。

ファクタアリングの手数料に比べて利息が安いけれども、売掛先に何かあった場合は弁済の責任を負うでんさい。

売掛債権を利用して資金調達するという点で似通ったファクタリングとでんさいですが、さまざまな相違点があるのです。

それをきちんと理解した上で、またケースに応じて使い分けるのが賢い資金調達方法といえるでしょう。

 

いかがでしたでしょうか?

 

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